犬の多頭飼いメリットとデメリット|相性を見極める5つの基準

犬の多頭飼いメリットとデメリット

犬の多頭飼いは、犬同士が遊び相手になり留守番の寂しさが和らぐ一方で、費用も世話の手間も頭数分そのまま増えます。

相性を見極める基準は、性別の組み合わせ・年齢差3歳以内・体格差2倍以内・同犬種か・性格が補い合うかの5つが目安です。

迎える前に環境を整えられるかを確かめ、最後は実際に会わせて相性を確認しましょう。

目次

犬の多頭飼いのメリット・デメリット

多頭飼いで一緒に過ごす犬たち

メリット

犬同士で遊ぶことで運動量を補い合えます。
ただし、犬同士の遊びは散歩や飼い主との関わりの代わりにはならないため、一頭ずつ向き合う時間は変わらず必要です。

犬同士で寂しさを紛らわせられるので、留守にすることが多い場合の支えになります(人が大好きな犬では当てはまらないこともあります)。

一緒に過ごすことで社交性が高まり、ストレスの軽減につながることもあります。

犬同士で学び合い、教えなくてもトイレの場所を覚えてくれる可能性が高まります。
反対に、先住犬が新入りをまねてどこでも排泄してしまう場合もあるので、最初は目を離さず観察してください。

デメリット

食費・おやつ代・散歩用品・病院代・トリミング代などの費用が、2頭飼いならそのまま2倍になります。

運動や睡眠に必要なスペースも2倍必要になり、鳴き声が増えるぶん隣家への配慮も欠かせません。

お手入れ・散歩時間が2倍になり、洗い物や汚れものもしっかり2倍です。

縄張り争いやご飯・おやつの取り合いで喧嘩が起きやすく、食事の時間は目を離せないと考えておきましょう。

留守番中のトラブルや事故の可能性も頭数分だけ増えます。
また、看取りを続けて経験することになる点も、迎える前に考えておきたいことです。

これらを踏まえて、飼い主が責任を持って最後まで飼育できるかを判断する必要があります。

多頭飼いなら犬は寂しくない?

犬は社交的な動物なので、多頭飼いによって犬同士が遊び仲間になり、留守番の寂しさが和らぐ可能性はあります。

一方で、飼い主(人)がいないと不安で、犬同士では寂しさが埋まらない性格の犬もいます。

犬によっては、他の犬がいない方が幸せな場合があることも念頭に置いてください。

多頭飼いの相性を見極める5つの基準

相性を見極めるイメージ

相性が安定しやすい組み合わせには、次の5つの目安があります。
いずれも確実なものではなく、最終的には実際に会わせて確認することが前提です。

①性別:オスとメスの組み合わせが最も安定しやすいとされます。
ただし妊娠の可能性があるため、避妊・去勢手術が前提です。

②年齢差3歳以内:成長段階と体力が近いほど、遊び方が対等になりやすくなります。

③同じ犬種:行動や運動量が似るため相性が合いやすい傾向がありますが、性格の個体差は大きく残ります。

④体格差2倍以内:体格が離れすぎていると、遊びのつもりでも事故につながります。

⑤性格が補い合うか:活発な犬とおっとりした犬、リーダー気質の犬と穏やかな犬のように、性格が補完的だと落ち着きやすくなります。

多頭飼いに向いている犬種

犬種や性別はあくまで目安で、個々の性格は人と同じく一概には言えません。
一つの参考として読んでください。

性格が穏やかで、他の犬や人に友好的な犬種

性格が穏やかで他の犬や人に友好的な犬種は、喧嘩をせず他の犬と穏やかに過ごせる可能性が高いです。

シー・ズー

シー・ズー

ヨークシャー・テリア

ヨークシャー・テリア

パグ

パグ

フレンチ・ブルドッグ

フレンチ・ブルドッグ

マルチーズ

マルチーズ

ポメラニアン

ポメラニアン

独立心が強く、他の人や犬に干渉しすぎない犬種

独立心が強く飼い主とべったりしない犬種は、飼い主を取り合う喧嘩の心配が少なくなります。
犬同士があまり干渉し合わないことも、多頭飼いには必要な素質です。

パグ

パグ

シー・ズー

シー・ズー

ペキニーズ

ペキニーズ

ちわわ

チワワ

パグとシー・ズーはどちらの条件にも当てはまり、多頭飼いに適した犬種と言えます。

ただし、パグ・フレンチ・ブルドッグ・ペキニーズなどの鼻の短い犬種(短頭種)は、興奮して激しく遊ぶと呼吸の負担が大きくなります。
遊びが過熱しすぎていないか、様子を見ながら休憩をはさんでください。

我が家の3姉妹は、すごく仲が良いわけではありませんが、適度な距離を保って落ち着いて生活しています。

性別による相性

オス同士・メス同士よりも、オスとメスの組み合わせの方が相性が良い傾向があります。

オス同士は競争心が強くトラブルが起こる可能性があるとされています。

メス同士は、互いに深く関わらず干渉し合わなければ穏やかに過ごせますが、ひとたび喧嘩が始まると長引きやすい傾向があります。

オスとメスでは、オスがメスに対して保護的になることがあり、トラブルが起こりにくいとされています。
大人びて気が強いメスと、行動が分かりやすく甘えん坊なオス、という性格的な傾向の違いも噛み合いやすい理由です。

体力や年齢に差がない方が同じ行動をしやすく、日々の世話もしやすくなります。

最後は実際に会わせて相性を確認する

犬同士を実際に会わせて相性を見る様子

最終的には、犬を実際に会わせてみないと相性は分かりません。
一緒に遊ばせてみて、喧嘩や威嚇をしないかを確認しましょう。

お互いに舐め合ったり、一緒に遊んだりする姿が見られれば相性が良いと判断できます。

相性が合わない場合は、別々の部屋で生活させる必要が出てくることもあります
相性は個体差が大きいので、条件が合う犬種や性別でも必ず確認してください。

犬の気持ちの読み取り方は、犬の気持ちや伝えたいことを聞く|カーミングシグナルは犬の共通言語が参考になります。

新しい犬を迎えたら|先住犬を優先する

新しい犬を迎えたときのイメージ

徐々に一緒の時間と空間を作る

新しい犬を迎えることは、先住犬にとって大きな変化です。
先住犬の性格や行動パターンを尊重し、新入りが先住犬を大切にすることを覚えないとうまくいきません。

まずは新しい犬にケージやサークルの中で過ごしてもらい、家の生活環境とリズムを知ってもらいます。

お互いに落ち着き、一緒にいることが当たり前になってきたら、新しい犬を自由にさせたり、においを嗅がせたりして慣らしていきます。

先住犬のストレスサインを見逃さない

犬は環境の変化にストレスを感じやすく、それが体調不良や問題行動につながることがあります。
先住犬は縄張り意識や嫉妬心から、また新入りのにおいや声に慣れないことから、不安や恐怖を感じることがあります。

先住犬のストレスサインは、食欲不振・下痢や嘔吐・頻繁に吠える・噛む・トイレの失敗・毛をむしる・引きこもるの7つです。
これらが見られたら、すぐに原因を探して取り除きましょう。

実際に、10歳の先住犬のもとへ生後3か月の子犬を迎えたところ、先住犬がストレスで下痢が止まらなくなり、動物病院に相談のうえ約半年かけて距離を取りながら慣らした例があります。
年齢差が大きいほど、先住犬の負担は大きくなります

先住犬がストレスを感じている場合の対処法

新しい犬との接触を制限します
先住犬が落ち着くまで、新入りにはケージやサークルで過ごす時間を長めに取ってもらい、先住犬がこれまでどおり自由に過ごせる環境を保ちます。

先住犬専用のスペースを用意します
新入りと離れたいときに逃げ込める、先住犬だけの場所を作りましょう。

先住犬との時間を増やします
遊びやコミュニケーションの時間を迎える前より多く取ると、飼い主の愛情を感じて安心し、ストレスが解消されます。

食事場所を分けます
取られるかもしれないという不安を取り除けます。

先住犬のストレスがひどい場合は、獣医師に相談してください。

しぐさや表情からの読み取り方は、犬の気持ちが分かる59種の仕草や行動をまるっと解説にまとめています。

犬同士が喧嘩をしてしまった場合

まず、本気で攻撃し合っているのか、遊びやじゃれ合いの一環なのかを見極めます。

攻撃的な鳴き声や唸り声が聞こえる場合は喧嘩の兆しです。
牙をむき出し、全身の毛が逆立っている場合は注意が必要です。

噛みつきがある場合は、すぐに止めてください
このとき素手で間に入ると、興奮した犬に人が咬まれることがあります
大きな音を出す、毛布をかける、水をかけるなど、直接手を出さない方法で引き離しましょう。

喧嘩が繰り返される場合は、生活空間や食事場所を分けたうえで、獣医師やドッグトレーナーなどの専門家に相談してください。

よくある質問(FAQ)

多頭飼いの費用はどのくらい増える?

頭数分そのまま増えると考えてください。

フード・トリミング・医療費は単純に倍になり、住環境にかかる費用も少し増えます。

迎える前に、増えた分を無理なく続けられるかを確認しておきましょう。

犬同士が喧嘩した時はどうすれば?

まず物理的に引き離し、冷却期間を置いてから、ゆっくり再び接触させます。

素手で間に入ると人が咬まれることがあるため、大きな音を出す、毛布をかける、水をかけるなど、直接手を出さない方法で止めてください。

仲直りさせる3つのコツも参考になります。

多頭飼いに向かない犬は?

攻撃性が強い犬、嫉妬心が強い犬、過去にトラウマを抱えている犬は慎重な判断が必要です。

多頭飼いに向かない小型犬もあわせてご覧ください。

途中から多頭飼いに変えても大丈夫?

先住犬が2〜4歳ごろの落ち着いた時期が目安とされています。

シニアになってからの導入は、体力や生活リズムへの配慮がより必要になります。

まとめ

多頭飼いで穏やかに暮らす犬たち

多頭飼いは、犬同士の遊び相手ができて留守番の寂しさが和らぐ一方、費用・世話・スペースは頭数分そのまま増えます。

性別・年齢差3歳以内・体格差2倍以内・犬種・性格の補完という5つの目安で相性を見極め、最後は必ず実際に会わせて確認し、迎えたあとは先住犬を優先してください。

🍚 あわせて読みたい:多頭飼いのドッグフード選び

糖質・カロリー・添加物まで数値で比較できます。

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