留守番中だけトイレを失敗する原因は、分離不安・トイレ環境・体調・加齢・マーキングに整理できます。
最初にすることは動物病院で膀胱炎や腎臓病を除くことで、そのうえでトイレの数と置き場所を見直します。
叱ると見えない場所で排泄するようになり、かえって悪化します。
原因別|サインと対策の早見表

分離不安は、出かける準備で吠える・そわそわするのがサインです。
短時間の留守番から練習し、知育トイで気をそらします。
トイレが遠いときは、犬がいる場所から歩く距離が長いのがサインです。
トイレを複数置き、近い場所にも追加します。
トイレが汚れているときは、シーツを替えた直後は使うのに汚れると別の場所でするのがサインです。
出かける前に新しいシーツへ替えます。
膀胱炎・腎臓の病気は、頻尿や尿の色の変化がサインです。
動物病院で尿検査を受けてください。
加齢は、シニア期に入ってから急に始まるのがサインです。
受診で原因を確かめ、必要ならマナーパンツを使います。
マーキングは、未去勢のオスに多く、少量ずつあちこちにするのがサインです。
去勢を検討します。
5つの解決ステップ
①動物病院で体調を確認して、まず病気を除きます。
②トイレ環境を見直す:数を増やし、清潔にし、落ち着ける場所へ移します。
③短時間の留守番を練習:5分→10分→30分と段階的に伸ばします。
④知育トイで気をそらす:出かける前に与えて集中させます。
⑤叱らない:成功したときに褒めることを積み重ねます。
犬が留守番中にトイレを失敗する原因

トレーニングが足りていない
犬は学習能力が高く、多くの場合はトレーニングでトイレの習慣を身につけます。
ただし場所を教えないと自然には理解できません。
新しく迎えたら、最初にトイレトレーニングの時間をとります。
ストレスや不安
留守番は犬にとって大きなストレスになります。
飼い主がいない孤独感と、いつ戻るか分からない不安が重なります。
強い不安を感じると排泄を我慢しにくくなり、失敗につながります。
犬のストレスの原因を見極める方法と年齢や性格に合わせた発散方法
トイレの場所・大きさ・素材が合っていない
人の出入りが多い場所や音の大きい場所にトイレがあると、犬は静かな場所を求めて別の場所で排泄します。
トイレが小さい・素材が好みでない場合も同じです。
汚れたままのトイレも使わなくなります。
「汚れている」と「においが付いている」は違う
犬は自分が一度排泄した場所のにおいを手がかりにトイレを認識します。
そのため、においを完全に消すのではなく、汚れだけを取り除くのが理想です。
汚れが残っていると、きれい好きな犬は別の場所で排泄します。
体調(膀胱炎・腎臓病など)
今までできていたのに急に失敗が増えたときは、病気の可能性があります。
膀胱炎や腎臓病では頻尿になり、我慢がききません。
尿が出ない・少量しか出ない・血が混じる・排尿時に痛がる場合は、その日のうちに動物病院を受診してください。
とくにオス犬では尿道が詰まると短時間で命に関わることがあります。
加齢
シニア期に入ると膀胱にためておける量が減り、寝ている間に漏れてしまうこともあります。
まず受診で病気を除いたうえで、トイレを寝床の近くに増やす、マナーパンツを使うなどの方法があります。
マーキング
少量の尿をあちこちにする場合は、排泄ではなくマーキングのことがあります。
未去勢のオスに多く見られます。
去勢で減ることがあるため、かかりつけの動物病院で相談してください。
留守番中の失敗を防ぐトレーニング方法

成功したときの対応を決めておく
トイレで排泄できたら、ご褒美を与えて「ここで排泄するのは良いこと」と伝えます。
留守番中はご褒美を与えられないので、回数は少しずつ減らしていきます。
「2回に1回」と決めるより、ランダムに与えるほうが犬は覚えやすいと言われます。
これを変動比率強化スケジュールと呼びます。
報酬が出るタイミングが読めないと、犬は次を期待して行動を続けます。
ガチャで「平均5回に1回当たる」がいつ当たるか分からないのと同じ仕組みです。
成功したらとにかく褒める
ご褒美の有無にかかわらず、成功したら声をかけて褒めます。
最終的にはご褒美も褒め言葉もなくトイレに行けることが目標なので、慣れてきたら表現を少しずつ小さくしていきます。
失敗したときはどうする?
トイレ以外で排泄してしまったら、叱らずに静かに掃除をして、そのあとは反応しません。
言葉が通じないため覚えるまでには時間がかかりますが、多くの犬は褒められる経験を重ねることで場所を覚えていきます。
留守番前の準備と対策

落ち着ける居場所を用意する
犬が安心して過ごせる場所を決め、お気に入りのものを置きます。
ここでいう安全な場所とは、温度と湿度が快適で水に困らないこと、大きな音や他の動物・人からの脅威がないこと、けがをする物がなくゆっくり眠れることの3つを満たす場所です。
トイレの置き方
トイレは犬がよく過ごす場所に置き、体の大きさに合ったサイズを選びます。
周囲を清潔に保ち、動かないよう固定します。
トレーニング中は大きめのトイレのほうが成功しやすく、褒める機会が増えます。
留守番中のストレスを減らす
留守番の前に散歩や遊びでエネルギーを使わせます。
知育トイは頭を使わせながら体力も消耗させられます。
落ち着ける音楽や自然の音を流す、トイレを清潔にして新しい水を用意する、お気に入りのおもちゃやブランケットを置くといった方法もあります。
香りを使う場合は注意が必要です。
ティーツリー・ペパーミント・柑橘・ユーカリなどの精油は犬に中毒を起こすことがあり、閉め切った室内では特に危険です。
犬用と明示された製品以外は使わず、犬が自分でその場を離れられるようにしてください。
反応や好みには個体差があるため、愛犬の様子を見ながら合う方法を選びます。
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失敗した場所のにおいを残さない掃除方法
尿のにおいのもとであるアンモニアはアルカリ性です。
そのため中和には酸性のクエン酸が向いています。
重曹はアルカリ性なのでにおいの中和には向かず、水分や固形の汚れを吸わせる補助に使います。
①まずペーパータオルを押し当てて、尿をできるだけ吸い取ります。
こすると広がるため、押さえて吸わせます。
②水200mlに対してクエン酸小さじ1を溶かしたものを吹きかけ、5〜10分おきます。
③乾いた布で拭き取り、最後に水拭きをして乾かします。
④においが残る場合は、ペット用の酵素系クリーナーを使うと尿の成分そのものを分解できます。
大理石などの石材はクエン酸で傷むことがあるため、目立たない場所で試してから使ってください。
塩素系の漂白剤は尿と混ざると有害なガスが出るため、一緒に使わないでください。
トイレトレーそのものは、汚れを取り除いてから水で洗い、しっかり乾かします。
よくある質問
- 叱ると失敗が増えるって本当?
-
本当です。
犬は「失敗を叱られた」とは理解できず、「飼い主の前で排泄してはいけない」と学習して見えない場所で排泄するようになります。
- シニア犬の急な失敗は受診すべき?
-
尿が出ない・少量しか出ない・血が混じる・排尿時に痛がる場合は、その日のうちに受診してください。とくにオス犬では尿道が詰まると短時間で命に関わることがあります。
それ以外でも、頻尿や粗相が数日続く場合は膀胱炎や腎臓病の可能性があるため、早めに動物病院で尿検査を受けてください。
- マナーパンツは長時間つけても大丈夫?
-
濡れたらすぐ交換し、連続して長時間つけたままにしないでください。
蒸れて皮膚のトラブルにつながります。
- 多頭飼いで失敗する子だけに対応する方法は?
-
トイレを個別のエリアに置き、ほかの子が入らないよう仕切ります。
成功したときは、その子だけを個別に褒めてください。
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