犬のストレスサイン36種&カーミングシグナル15選

犬のストレスサイン

犬のストレスサインは初期・中期・重度の3段階で現れます。この資料では、本記事で扱う36のサインを段階別の一覧表に、犬の共通言語であるカーミングシグナル15種を画像つきの一覧表にまとめています。

嘔吐・下痢・脱毛・自傷が見られる場合は、ストレスと決めつけず動物病院を受診してください。誤食・感染症・膵炎など、緊急性の高い病気のサインでもあります。

目次

犬のストレスサイン 36種
── 初期・中期・重度の段階別一覧

段階 サイン 見たときの対応
初期
19種
あくびをする/目を細める/目や顔をそらす/舌なめずり・鼻を舐める/後ろ足で体をかく/体をぶるっとふる/ハァハァする(パンティング)/大量のよだれが出る/足の裏が湿っぽい/目のはしに白目が出る/耳を後ろに倒す/歩くのが遅くなる/座る・伏せる/カーブして歩く/ゆっくり瞬きをする/そっぽを向く/マウンティング/トイレの失敗をする/家具を噛む 思い当たる原因を取り除き、前後の行動と合わせて様子を見る
中期
6種
手足を舐める・尻尾を噛む/食欲が落ちる/睡眠の質が落ちる(寝場所が変わる)/毛づくろいが増える/そわそわして落ち着かない/同じ場所を舐め続ける 原因を特定して環境を調整する。1週間以上続くなら受診も検討
重度
11種
かたまってうずくまる/その場から逃げようとする/壁際まで逃げる/人や物の後ろに隠れる/歯をむき出しにする/うなる/無駄吠えが増える/噛みつく/自傷行為/脱毛/嘔吐・下痢 ストレスと決めつけず、速やかに動物病院へ

軽いサインは日常的にもよく見られるため、サインが出た前後の行動や状況と合わせて判断してください。甘えているだけなのか、放っておいてはいけないストレスなのかが見分けられます。

マウンティングは発情・優位性の表現・遊びの誘いなど原因が多岐にわたるため、これ単独でストレスと判断せず、他のサインと合わせて見てください。
手足を舐める・尻尾を噛む行為が続く場合は、慢性的なストレスがかかっている可能性があります。

カーミングシグナル 15の種類
── 画像+意味の対応表

カーミングシグナルは、犬が相手に伝えたい感情や、自分を落ち着かせるために出す仕草・行動です。軽いストレスサインと重なる仕草もありますが、「犬の言葉」としての意味合いが強く、人が犬に対して行うことで気持ちを伝えられるのが大きな違いです。

顔の向きを変える
自分に敵意はないから安心して
落ち着いて
そんなことしないで
目をそらす
相手に好意や興味があると見つめますが、関係がまだ何もない状態で見つめる行為は敵意を表します。
落ち着いて
私はあなたに集中していないよ
私にストレスをかけないで
鼻を舐める
鼻を舐めるのは鼻水を拭うための行為ですが、必要以上に鼻水が出るのはストレスサインで自分を落ち着かせる効果があります。
又は、下を出していると歯を使って攻撃できないので、相手に対して敵意がない表現方法になります。
固まる
何もしないから大丈夫だよ
怖くないよ
と伝えています。
ゆっくりと歩く
落ち着かせる効果が非常に大きい動作で相手の緊張を和らげる行動です。
お尻をあげる
(プレイ・バウ(play bow))
前足を下げてお辞儀をするような姿勢は遊びに誘いたいときの行動です。
または、敵意がないことを伝えるときにも使われます。
座る・伏せる
チワワ
次の行動に出にくい落ち着く姿勢をとる事で、相手に落ち着こうと伝えます。
また、攻撃しにくい姿勢をする事で攻撃性がないことを伝えるサイン。
あくびをする
不安や恐怖などのストレス反応で酸素を取り込もうとしてあくびをします。
相手を落ち着かせる効果。
匂いを嗅ぐ
問題となっている状況が落ち着くまでじっとそのまま匂いを嗅ぎ続けることで、あなたに集中していないから集中しないでと伝えるときのサイン。
カーブする 首やお腹の急所を相手に見せることで攻撃するつもりがないことを伝えます。
安心感を与える
相手が怖がっていたり怒っている場合落ち着かせようとしている
間に割って入る
争いを避けようとする場合の行動です。
尻尾を振る
尻尾が下がり気味なら
落ち着いて
降参
尻尾が上がり気味なら
やるならやりますよ
子犬のような行動
自分を小さく見せることで相手を落ち着かせる行動です
瞬きをする
そんなに注目しないでというストレスサイン
多くは体の硬直やしっぽが下がる、視線を外すなどの行動を伴います。
片足をあげる 相手に戦意がないことを伝えるサイン
自分を落ち着かせようとする行動でも使われます。

ストレスの原因 6つ

①運動不足:ストレスの最も大きな要因です。散歩に加えて、物足りないようなら一緒に遊んで体を動かすと、目に見えて穏やかになります。

②長時間の留守番:犬は社会性の高い動物で、信頼できる相手がそばにいない状態が負担になります。長時間の留守番をさせる場合は、留守番時間を少しずつ長くして慣れさせてください。

③スキンシップ不足:撫でられること・一緒に遊ぶことを好む犬にとって、触れ合いが足りない状態はストレスになります。

④環境の変化:引っ越し・家族の増減・模様替えなど、慣れた環境が変わることは犬にとって大きな負担です。

⑤飼い主・家族がイライラしている:犬は飼い主の感情を敏感に読み取るため、家の中の空気そのものがストレス源になります。

⑥不快な環境:暑さ・寒さ・騒音・においなど、犬が自分では変えられない環境要因も見直してください。

原因別の解消法

原因 解消法
環境の変化 引っ越し後は3週間ほど安静な期間をつくる/家族が増減したときは1対1の時間を確保する
運動不足 散歩の時間を増やし、においを嗅ぐ自由時間をつくる/知育トイを取り入れる
分離不安 留守番時間を短くする/ペットカメラで様子を見る/コングなど留守番中に集中できるものを用意する
体調不良 受診して、隠れた病気がないかを確認する
退屈 ノーズワーク/散歩コースを変える/相性のよい犬と遊ばせる

発散方法は年齢と性格に合わせる

運動や散歩はストレス発散に有効ですが、老犬や散歩が好きではない犬には、運動そのものがストレスになることがあります。スキンシップも、マイペースな犬やタイミングによっては嫌がられます。

日頃から愛犬が喜ぶ物や行動を把握しておき、その子に合う方法で発散させてください。食いしん坊な犬には、普段はあげない特別なおやつを用意しておくと役立ちます。

よくある質問

ストレスは何日続くと危険?

初期のサインが1週間続くようなら対応が必要です。中期のサインが出たら原因を取り除いて環境を調整してください。重度のサイン(嘔吐・下痢・脱毛・自傷・噛みつき)が出たときは、ストレスと決めつけず速やかに受診してください。

カーミングシグナルとの違いは?

カーミングシグナルはストレスサインの一部です。「相手や自分を落ち着かせるための信号」がカーミングシグナル、より広く「ストレスを示すすべてのサイン」がストレスサインにあたります。

多頭飼いでのストレスサインは?

飼い主の取り合い・食事の横取り・寝場所の争いが見られる場合は、嫉妬によるストレスの可能性があります。多頭飼いのコツを参考にしてください。

シニア犬特有のストレスサインは?

若い頃と違って動きが小さくなる代わりに、寝場所の変更・夜鳴き・徘徊などが増えます。認知症の可能性もあるため、続く場合は受診してください。

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