犬のストレスサインを初期・中期・重度の3段階に分けて10種類まとめました。
サインごとに多い原因と、動物病院に行く目安も並べています。
犬のストレスサイン10種|初期・中期・重度
初期のサインは3つです。
あくびが多い(緊張・退屈)、舌なめずり(不安・違和感)、そわそわ歩き回る(環境の変化)。
中期のサインは3つです。
同じ場所を舐める(退屈・皮膚のトラブル)、食欲の低下(体調不良・ストレス)、夜中に起きる(不安・痛み)。
重度のサインは4つです。
過剰な吠えが増える(強いストレス)、噛みつきが増える(強いストレスの蓄積)、自傷=自分の体を噛む(慢性的なストレス)、嘔吐・下痢(消化器の症状として出ることがある)。
あくびと舌なめずりは、自分を落ち着かせるための行動(カーミングシグナル)です。
眠いから、口が乾いたからではないタイミングで出たときは、その場に不安や緊張がないかを確かめてください。
動物病院に行く目安
重度のサイン(嘔吐・下痢・食欲の低下・自傷)が見られたら、様子を見ずに動物病院で相談してください。
これらは膵炎・誤飲・中毒・脱水・内分泌の病気など、体の病気のサインとしても出るためです。
食欲の低下・嘔吐・下痢・元気がない、が同時に複数見られる場合は体調不良の可能性が高く、3日以上続くときは必ず受診してください。
咳やくしゃみが増えたときは、ストレスのサインとして様子を見ないでください。
犬の咳は心臓の病気・気管虚脱・感染症など、体の病気の代表的なサインです。
体の病気が見つからず、行動面のサインだけが3週間ほど続く場合は、行動診療科のある動物病院に相談する方法があります。
見逃しやすいサイン|体の部位で見る
耳は、後ろに倒す・伏せるときに緊張や不安が表れます。
尻尾は「振る=嬉しい」とは限りません。
速すぎる振り方や、体を硬くしたままの振り方はストレスのサインです。
目は、白目が見える状態(ホエールアイ)が強いストレスのサインです。
姿勢は、体を低くする、震える、体を小さく丸めるといった変化に表れます。
舐める行動では、前足や尻尾の付け根を頻繁に舐めます。
同じ場所を舐め続けるときは、皮膚のトラブルが隠れていることもあります。
回避行動として、散歩を嫌がる、特定の場所や人を避けることがあります。
食欲は減るとは限らず、急に増えることもあります。
量そのものより、その子の普段との差を見てください。
飼い主が家にいないときだけ強く吠える、家具を壊すといった様子があるときは、分離不安の可能性があります。
震え・過剰に舐める・体を硬くする・吠えが増える・食欲が変わるといった出方は、どの犬にも起こります。
体格や犬種よりも個体差の方が大きいので、その子の普段の様子との違いで判断してください。
ストレスが関わるといわれる体の不調
長く続くストレスは、胃潰瘍や消化不良、皮膚のトラブル、脱毛、アレルギー症状の悪化に関わるといわれています。
ただしストレスだけが原因になるわけではなく、もともとの体質や病気を悪化させる要因の一つと考えてください。
無気力・興味の低下が見られる場合も、ストレスと決めつけないでください。
痛みや内科の病気でも同じ様子になるため、まず動物病院で体の状態を確かめます。
毎日の観察でできること
普段と違う様子はスマホで動画に残しておくと、受診したときの説明に役立ちます。
ブラッシングなどで体に触れる時間をつくると、しこりや痛がる場所に気づきやすくなります。
散歩や食事の時間を一定にすると、生活のリズムが整い、犬が先の見通しを持てます。
SOSサインに気づいたら|対応の5ステップ
1. 原因を探します。
引越しや家族構成の変化、運動量、食事など、最近変わったことを書き出してください。
2. 静かな安心スペースを用意します。
ケージや部屋の一角に「自分の場所」を作り、そこにいるときは声をかけずに休ませます。
3. 運動量を増やします。
散歩を5分延ばす、知育トイやノーズワークなど嗅覚を使う遊びを取り入れる、が目安です。
匂い嗅ぎは脳を使うため、短い時間でも満足しやすくなります。
4. ふれあう時間をつくります。
1日10分、他のことをしないで向き合う時間を決めてください。
5. 叱るより褒めます。
できたことを褒めて教える方法に切り替え、食事と散歩の時間を一定に保ちます。
これらを続けても行動面のサインが3週間ほど改善しない場合の相談先は、前述の「動物病院に行く目安」を参照してください。
嘔吐・下痢・食欲の低下・自傷があるときは、この5ステップより受診が先です。
よくある質問
- ストレスサインと体調不良の見分け方は?
- 初期のサイン(あくび・舌なめずり・そわそわ)だけならストレスの可能性が高いです。
食欲の低下・嘔吐・下痢・元気がないが複数同時に出ている場合は体調不良の可能性が高く、3日以上続くときは受診してください。
嘔吐・下痢・自傷が出ているときは、日数を待たずに相談してください。 - シニア犬は若い犬と違うサインが出る?
- シニア犬は体の動きが鈍くなる分、視線をそらす、軽く瞬きする、寝る場所を変えるなど、微細な変化が中心になります。
ただし動きの鈍さ自体が関節や内臓の病気のこともあるため、年齢のせいと決めつけないでください。 - 留守番が長いとストレスが溜まる?
- 留守番が長いほど不安が出やすい子もいます。
ただし時間の長さだけで決まるものではなく、出かける前後の接し方や過去の経験も影響します。
環境の整え方は愛犬の留守番を快適に|ストレスを減らすコツとグッズにまとめています。 - ストレス解消にはどんな運動が良い?
- 散歩と遊びの組み合わせが向いています。
匂い嗅ぎは脳を使う運動になるため、歩く距離を伸ばせない日でも取り入れやすい方法です。
ケアの考え方は愛犬のSOSサインとストレスケア|科学が証明した飼い主との絆の力も参考にしてください。
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