ドッグフードの保存料38種一覧|危険度と見分け方の早見表

ドッグフードの保存料38種一覧|危険度と見分け方の早見表
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≪ 取得した資格≫

  • 愛玩動物育養管理士
  • JADP公認上級ペットケアアドバイザー
  • JADP公認トリマー・ペットスタイリスト
  • JADP公認ドッグセラピスト

犬との暮らし17年、 多頭飼い歴9年、

保護犬ボランティア歴9年。

自他ともに認める犬が大好きな過保護飼い主です。

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カリカリのドライフードに保存料はほとんど入っていません。保存料が活躍するのは、水分の多い半生タイプとおやつです。
この記事は、ドッグフードと人の食品で使われる保存料38種を名前で引ける早見表です。犬と暮らすうえで覚えておきたいものには🐾印をつけました。

目次

保存料 全38種 早見表(区分・役割・ご縁の見方)

ご縁の見方は3段階です。
🟢 安全性が高い・天然系 / 🟡 法の範囲内だが種類を選びたい / 🔴 犬には不要・避けたい
🐾 は、ドッグフード(とくに半生タイプ・おやつ)で実際に見かけるものです。

名称区分主な役割・対象見方
ソルビン酸 🐾合成・酸型カビ・酵母・好気性菌に幅広く静菌。半生フードの定番🟡
ソルビン酸カリウム 🐾合成・酸型水に溶けやすく扱いやすい。半生・おやつで最頻出🟡
ソルビン酸カルシウム合成・酸型ソルビン酸の塩。チーズなど🟡
ソルビン酸ナトリウム合成・酸型ソルビン酸の塩。水溶性🟡
安息香酸合成・酸型酸性で働く古い保存料。要pH調整🟡
安息香酸ナトリウム合成・酸型ビタミンCと共存でベンゼン生成の指摘あり🟡
プロピオン酸合成・酸型カビに働き酵母に弱い。パン・洋菓子🟡
プロピオン酸カルシウム合成・酸型パン・洋菓子のカビ抑制🟡
プロピオン酸ナトリウム合成・酸型同上・水溶性🟡
デヒドロ酢酸ナトリウム合成バター・チーズ等。不使用方針をとる例も🟡
パラオキシ安息香酸エチル合成(パラベン)飲料・ソースの防腐。化粧品でも使用🟡
パラオキシ安息香酸ブチル合成(パラベン)パラベン類。広いpHで働く🟡
パラオキシ安息香酸プロピル合成(パラベン)パラベン類🟡
パラオキシ安息香酸イソブチル合成(パラベン)パラベン類🟡
パラオキシ安息香酸イソプロピル合成(パラベン)パラベン類🟡
ナイシン天然・微生物由来乳酸菌がつくる抗菌ペプチド。細胞膜に作用🟢
しらこたん白抽出物(プロタミン)天然・魚由来サケ等の精巣由来。グラム陽性菌に有効🟢
ε-ポリリシン 🐾天然・発酵由来L-リジンの重合体。広い菌に抗菌。一部のフードでも採用🟢
ペクチン分解物天然・植物由来果実ペクチン由来の抗菌成分🟢
ツヤプリシン(ヒノキチオール)天然・植物由来ヒノキ科由来の抗菌成分🟢
カワラヨモギ抽出物天然・植物由来キク科植物由来🟢
レンギョウ抽出物天然・植物由来モクセイ科植物由来🟢
グリシン 🐾日持ち向上剤アミノ酸。耐熱性胞子菌に有効。おやつにも🟢
酢酸ナトリウム日持ち向上剤お酢の成分。短期間の変敗抑制🟢
リゾチーム日持ち向上剤・酵素卵白由来の酵素。細菌の細胞壁に作用🟢
チアミンラウリル硫酸塩日持ち向上剤ビタミンB1誘導体。静菌補助🟡
L-アスコルビン酸(ビタミンC)日持ち向上剤・酸化防止栄養にもなる。酸化防止も兼ねる🟢
ローズマリー抽出物 🐾天然・植物由来酸化防止と日持ち向上を兼ねる。プレミアムフード定番🟢
ニンニク抽出物日持ち向上剤アリシン由来の抗菌。※量により犬に不向きな成分も🟡
孟宗竹(モウソウチク)抽出物日持ち向上剤竹由来の静菌成分🟢
ワサビ・からし抽出物(アリルからし油)日持ち向上剤辛味成分の揮発性抗菌🟢
次亜塩素酸ナトリウム合成・殺菌主に器具・原料の殺菌用。最終製品には残らない🟢
プロピレングリコール(PG)🐾保湿剤半生のしっとり感を保つ。猫用は使用禁止🟡
ソルビトール 🐾保湿・甘味料半生・おやつのしっとり感と甘み🟡
グリセリン 🐾保湿剤半生フードの水分保持🟡
還元水飴 🐾保湿・甘味料おやつのしっとり感と甘み🟡
プロピレングリコール脂肪酸エステル乳化・品質保持半生の品質保持を補助🟡
エタノール(酒精)日持ち向上剤アルコールの静菌作用。揮発する🟢

区分の「合成」は指定添加物、「天然」は既存添加物、「日持ち向上剤」は用途名表示が不要で物質名のみ表示される短期の変敗防止剤、「保湿剤」は半生タイプのしっとり感を保つための成分です。

「保存料」と「酸化防止剤」は別物です

混同しやすいので先に整理します。
保存料は細菌やカビなどの微生物が増えるのを抑えるもの。
酸化防止剤は脂が空気で傷む(酸化する)のを抑えるもの。
「防腐剤」はこの2つをまとめた俗称です。BHAやミックストコフェロールは保存料ではなく酸化防止剤の仲間です。
酸化防止剤についてはドッグフードの酸化防止剤は危険?7種を数値でやさしく解説をどうぞ。

ドライフードに保存料がほぼ入っていない理由

細菌やカビが増えるには水分が必要です。
ドライフードの水分はおよそ10%前後しかないため微生物が増えにくく、保存料に頼る必要があまりありません。
逆に水分が多い半生(セミモイスト)フード・ウェット・しっとり系おやつは微生物が増えやすく、上の表で🐾をつけた保存料・保湿剤の出番が多くなります。
保存料のチェックが本当に必要なのは、主食のカリカリよりおやつと半生タイプなのです。

犬と暮らすうえで覚えたい主要7種(個別解説)

ソルビン酸カリウム

いちばんよく見かける保存料で、半生フードやしっとり系おやつの常連です。
食品にも広く使われていますが、腸内環境を酸性に傾ける可能性を指摘する声もあります。
毎日のおやつが半生中心なら、ドライタイプや無添加系のおやつも混ぜるとバランスが取りやすくなります。

安息香酸ナトリウム

酸性で働く保存料です。ビタミンC(アスコルビン酸)と一緒になるとベンゼンができるおそれが指摘されています。
使用量は法令で管理されていますが、気になる方は避けやすい成分です。

プロピレングリコール(PG)

半生フードのしっとり感を保つ保湿剤です。
猫用フードには使用が禁止されています(猫の赤血球に異常が起きるおそれのため)。
犬では禁止されていませんが、猫と一緒に暮らす家庭では、PG入りの犬用おやつを猫が食べないよう置き場所に注意してください。

ソルビトール・還元水飴・グリセリン

いずれも半生・おやつのしっとり感や甘みを担う成分です。
主食のドライフードで見かけることは少なく、チェックすべきはおやつの原材料欄です。

ε-ポリリシン

L-リジン(アミノ酸)が連なった天然系の保存料で、発酵によってつくられます。
幅広い菌に抗菌作用を示し、合成保存料の代わりに使われることがあります。
原材料欄にあれば、合成に頼らない設計のサインのひとつです。

ローズマリー抽出物

ハーブのローズマリー由来で、酸化防止と日持ち向上を兼ねる天然成分です。
プレミアムフードでよく使われ、合成保存料・合成酸化防止剤に頼らない設計の目印になります。

量は法律で管理されています

日本にはペットフード安全法があり、国内で正規に売られるフードは添加物だけでなく農薬・重金属・カビ毒まで上限値が決められています。
「保存料が入っている=即危険」ではなく、「法の範囲内で管理されている。そのうえで不要なものは避ける」が冷静な向き合い方です。
見た目のための発色剤や着色料についてはドッグフードの着色料は不要?避けたい4種と見分け方で解説しています。

原材料欄でのかんたんな見分け方

  • 主食がドライフード → 保存料の心配はほぼ不要。見るべきは酸化防止剤の種類と賞味期限
  • ⚠️ 半生フード・しっとり系おやつ → ソルビン酸カリウム・プロピレングリコールの記載をチェック
  • 🟢 ε-ポリリシン・ローズマリー抽出物・ナイシン → 天然系。合成に頼らない設計の目印
  • 🐱 猫も一緒に暮らしている → プロピレングリコール入りの犬用おやつの置き場所に注意

もうひとつ、キャリーオーバーという表示ルールも知っておくと役立ちます。
原材料の段階で使われた添加物は、最終製品で微量なら表示しなくてよいことになっています。
「無添加」の4文字だけで判断しない理由はドッグフードの無添加は安心?3つの落とし穴と見分け方で詳しく解説しています。
わからない名前が出てきたらドッグフード添加物一覧(五十音辞典)で引いてみてください。

保存料に頼らない設計のフード例

主食をドライフードにして小袋で鮮度を保つのが、保存料ともっとも縁遠い食生活です。
当ブログでレビューしたフードから一例を挙げると、ご縁の独自採点でランクAのブラバンソンヌ グレインフリー オーシャンフィッシュ(正直レビュー)は、香料・合成着色料・合成保存料が不使用
酸化防止剤もαトコフェロール(ビタミンE)とローズマリー抽出物という天然系のみで、タンパク質27%・カロリー356kcal/100gのバランス設計です。
小型犬には1kgの小袋があるので、開封後の鮮度管理もしやすいサイズ感です。

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よくある質問

Q. おやつの袋にある「ソルビン酸K」は危険ですか?

A. 使用量は法令の範囲内で管理されているため、直ちに危険というものではありません。
半生タイプのおやつが毎日続く場合は、ドライタイプや無添加系のおやつも取り入れるとバランスが取りやすくなります。

Q. 「防腐剤」と「保存料」は同じものですか?

A. ほぼ同じ意味で使われますが、パッケージの表示では「保存料」が正式です。
微生物の繁殖を抑える保存料と、脂の酸化を抑える酸化防止剤をまとめて「防腐剤」と呼ぶ人も多いので、文脈で読み分けてください。

Q. 「日持ち向上剤」は保存料とどう違うのですか?

A. 日持ち向上剤は数日程度の短期の変敗を抑える、保存料より穏やかな成分です。
グリシンや酢酸ナトリウムなどが該当し、表示では用途名がつかず物質名だけで書かれます。
表に「日持ち向上剤」と記した成分がこれにあたります。

Q. プロピレングリコール入りの犬用おやつ、猫がいる家では避けるべき?

A. 猫用フードには使用が禁止されている成分のため、猫が誤って食べない管理ができないなら、PG不使用のおやつを選ぶ方が安心です。
犬だけの家庭なら法令の範囲内で管理されています。

Q. 天然系の保存料なら安心と考えていいですか?

A. 天然系(ナイシン・ε-ポリリシン・ローズマリー抽出物など)は安全性が高いとされますが、いちばん大切なのは原材料全体の質と鮮度です。
保存料の種類だけでなく、主原料や賞味期限もあわせて見てください。

次に読みたい記事

参考にした主な資料

環境省「ペットフード安全法 基準規格」/東京都保健医療局「用途別 主な食品添加物 保存料」/大阪健康安全基盤研究所「保存料について正しく知ろう!」/広島県「保存料・日持ち向上剤について」/一般社団法人ペットフード協会「ペットフードと添加物」ほか。
区分や評価は2026年6月時点の公的資料に基づく情報です。

※本記事は飼い主としての経験と公的資料に基づく個人のまとめです。愛犬の体調・体質には個体差があります。気になる症状がある場合は獣医師にご相談ください。

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