
≪ 取得した資格≫
- 愛玩動物育養管理士
- JADP公認上級ペットケアアドバイザー
- JADP公認トリマー・ペットスタイリスト
- JADP公認ドッグセラピスト
犬との暮らし17年、 多頭飼い歴9年、
保護犬ボランティア歴9年。
自他ともに認める犬が大好きな過保護飼い主です。
Instagram(フォロアーさん1万人)では我が家の愛する娘🐶達との生活と最新情報を投稿しています。
※記事内に広告があります。広告の収益は看取りボランティア施設設立の資金にさせて頂きます。
「酸化防止剤(BHA)」の文字をフードの裏面で見つけて、不安になったことはありませんか。
結論から言うと、酸化防止剤そのものは「悪者」ではありません。
むしろドライフードに酸化防止剤がないと、脂が酸化して傷み、かえって愛犬のおなかに負担をかけることがあります。
大切なのは「入っているかどうか」ではなく、合成か天然か。
この記事では、よく見かける酸化防止剤を合成4種・天然3種に分けて、国が決めた上限値などの数字といっしょにやさしく解説します。
そもそも、なぜ酸化防止剤が入っているの?
ドライフードには脂質(オイル)がたっぷり含まれています。
脂は空気に触れると酸化して、風味が落ち、過酸化脂質という傷んだ脂に変わっていきます。
酸化したフードは、食いつきの低下や嘔吐・下痢の原因になるとされています。
これを防ぐのが酸化防止剤の役割です。
つまり「酸化防止剤ゼロ」がいちばん安心、とは限らないのです。
無添加にこだわったフードは、そのぶん賞味期限が短く、開封後の管理がシビアになります。
日本では国が上限を決めています
日本にはペットフード安全法という法律があり、添加物の上限が決められています。
国内で正規に売られているフードは、この上限を超える量は入っていません。
| 物質 | 上限(ペットフード安全法) |
|---|---|
| エトキシキン+BHA+BHTの合計 | 150µg/g |
| エトキシキン(犬用・単独) | 75µg/g(犬用はさらに厳しい) |
出典:環境省「ペットフード安全法 基準規格」
合成の酸化防止剤4種を数字で見る
エトキシキン
もともと飼料用の抗酸化剤です。
EUは2017年、飼料添加物としての認可を一時停止しました。
ただし理由は、エトキシキンそのものではなく、製造時に混ざる不純物の安全性データが足りなかったため。
欧州食品安全機関(EFSA)は「エトキシキン自体には遺伝毒性・発がん性は認められない」ともしています。
日本では犬用フードは75µg/g以下に規制されています。
法律内なら直ちに問題とは言えませんが、気になる方は避けやすい添加物です。
BHA(ブチルヒドロキシアニソール)
「発がん性がある」と検索で出てきて、いちばん心配されている添加物です。
根拠は1982年のラット実験で、前胃に腫瘍が見つかったという報告。
ただしその量は体重1kgあたり1日1,322mg=通常の使用量の数万倍でした。
国際機関JECFAは「この結果を人にそのまま当てはめることはできない」とし、EFSAも2011年に1日許容摂取量(ADI)を体重1kgあたり1.0mgと設定しています。
「数万倍でようやく」という事実を知ると、少し安心できるのではないでしょうか。
BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)
BHAと同系統の合成酸化防止剤です。
BHA・エトキシキンとの合計150µg/gという上限で管理されています。
没食子酸プロピル
化学合成の酸化防止剤で、発がん性の可能性を指摘する報告があります。
合成の中では避けたい寄りの存在です。
天然の酸化防止剤3種
ミックストコフェロール(ビタミンE)
天然由来の酸化防止剤の代表格です。
プレミアムフードの多くがこれを使っています。
原材料欄に「ミックストコフェロール」とあれば、酸化対策について良い設計のサインです。
ローズマリー抽出物
ハーブのローズマリーから採った天然の酸化防止成分です。
ミックストコフェロールとセットで使われることが多いです。
緑茶抽出物・クエン酸
補助的に使われる天然系の酸化防止成分です。
これらが書かれているフードは、合成に頼らない設計と読み取れます。
原材料欄でのかんたんな見分け方
- ✅ ミックストコフェロール・ローズマリー抽出物 → 天然系。安心して選べる
- ⚠️ BHA・BHT・エトキシキン・没食子酸プロピル → 法律内だが、気になるなら天然系のフードへ
- 👀 「酸化防止剤」の記載が何もない → 賞味期限と開封後の保存方法を必ずチェック
ひとつ注意したいのがキャリーオーバーという表示ルールです。
原材料の段階で使われた添加物は、最終製品で微量なら表示しなくてよいことになっています。
「無添加」の4文字だけで判断せず、原材料欄を最後まで読むのが確実です。
わからない名前が出てきたらドッグフード添加物一覧(五十音辞典)で引いてみてください。
天然系の酸化防止剤を使っているフードの例
当ブログでレビューしたフードの中から、天然系の酸化防止設計がはっきり確認できる一本を紹介します。
タンパク質38%・糖質約18%のオリジン オリジナル(正直レビュー)です。
原材料欄に「酸化防止剤:植物油から抽出したトコフェロール・クエン酸・ローズマリーエキス」と、中身だけでなく量(mg/kg)まで明記されています。
この開示の丁寧さは、フード選びの大きな判断材料になります。
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よくある質問
Q. BHA入りのフードを今あげています。やめるべきですか?
A. 法律の上限内で管理されているため、慌てて捨てる必要はありません。
気になる場合は、次に買うフードから天然系(ミックストコフェロール等)のものへ切り替えると安心です。
Q. 「酸化防止剤不使用」のフードの方が安全ですか?
A. 一概には言えません。
酸化防止剤がないと脂質の酸化が早く進むため、賞味期限・保存条件がシビアになります。
小袋を選ぶ・開封後1か月で使い切るなどの管理とセットで考えてください。
Q. 開封後はどう保存すればいいですか?
A. 空気・光・高温が酸化を早めます。
袋の空気を抜いて密閉し、冷暗所で保管、開封後は1か月以内に使い切るのが目安です。
小型犬には1kg前後の小袋がおすすめです。
Q. 天然の酸化防止剤なら量は気にしなくていい?
A. ビタミンEなどの天然系は通常の使用量では心配いらないとされています。
フード全体の脂質の質や鮮度の方が大切です。
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参考にした主な資料
環境省「ペットフード安全法 基準規格」/EFSA(欧州食品安全機関)エトキシキン再評価・BHA評価/JECFA評価/一般社団法人ペットフード協会「ペットフードと添加物」。
数値や評価は2026年6月時点の情報です。
※本記事は飼い主としての経験に基づく個人の感想です。愛犬の体調・体質には個体差があります。気になる症状がある場合は獣医師にご相談ください。

